34歳、放浪中。

普通に生きるって難しい。

塞翁が馬

女には厄年が4回も訪れるらしい。

19歳、33歳、37歳、61歳の4回。

ということは、前とか後とかも考えると女の30代はほぼ厄年ってこと・・?

その昔、女性にとって19歳という年齢は結婚を迎える頃合いであり、人生の転換期を迎える年は厄年として考えられたそうだ。
(33歳は「散々」の語呂合わせという説もあり)

平安時代から厄年の概念は存在していたらしいが、1200年後の日本に生きる30代女性が厄年三昧になる未来が見えていたというのだろうか。


かく言う私は、30代の真っ只中を彷徨う女の1人だ。

厄年のことは32歳の前厄まであまり意識していなかったが、いま私はその存在をひしひしと感じている。

20代後半で結婚と転職を決めたのをピークに、人生が下降しているような感覚に陥っているのだ。

この2〜3年は特に、自分の生き方について考えさせられる出来事が続いている。

まず一つは、出産ラッシュだ。

32歳くらいを境に、同僚の妊娠・出産が相次いだ。

それまで何てことはない話で盛り上がれていたのに、妊娠・出産した人が出てくるとその話ばかりになり、経験のない私は愛想笑いや適当な相槌で過ごすことが増えた。

気がつけば部署で子供がいない30代は私だけになっていた。

これまで真剣に子どもをどうするか夫と話し合ってこなかったことに後悔しつつ、そもそも自分が子どもを持つことを望んでいるのかもよくわからないことを思い知った。


そして、仕事も私の悩みの一つだ。

20代は仕事に恵まれていたと思う。

同僚ともうまくやれていたし、入社3年目あたりから仕事も波に乗り初め、毎日が楽しかった。

信じられないかもしれないが、出勤することが憂鬱だとはあまり感じていなかった。

しかし、そこで私は調子に乗って転職してしまったのだ。

1社目を退職するときに、これほど居心地の良い職場はもうないかもしれないと薄ら覚悟はしていたが、その通りだった。

2社目はとにかく合わなかった。
人も仕事も合わない。

何度も転職したいと思ったが、有名企業だったこともあり手放すことが惜しくてズルズルと過ごしてしまった。
また、年齢的に妊娠・出産を迎える可能性もあったので今は辞め時ではないと考えていた。
(今思えば、妊娠に向けて微塵も準備などしていなかったのだから、さっさと転職しておけばよかった・・)

結局、一番厄介な30代半ばを迎えようという年に精神的な限界を迎えてしまい、2社目の会社を退職してしまった。


そして、今はキャリアブレイク(仮)中である。

物心ついてから初めて、何にも属していない状態だ。

会社員という肩書きがあった頃は全く想像もできなかったが、この状態は意外とキツい。

とにかく先々の不安が大きい。

今すぐ転職するべきか?
いや、でも子どもは・・?
子どもを作るとして、その後の家計は大丈夫なんだろうか・・
子どもを産んだ後はもう正社員での社会復帰は難しいかも・・
それなら、やっぱり今転職しておくべき・・?
いや、でも子どもは・・(2周目に突入)

そんなわけで、私はいま厄年代を大いに感じながら人生を彷徨っているのである。




最近、忘れたら思い出すようにしている諺に「塞翁が馬」がある。

「人生の吉凶は簡単には定めがたいこと」を表しているそうだ。

私は順調に子供も産んでいないし、転職が難しそうな年齢でキャリアブレイクしてしまったし、正直なところ今の状態では明るい未来は描けないのだが・・

この「塞翁が馬」精神で、後ろ向きな気持ちに支配されないように過ごしたいところだ。

果たして、私にはどんな未来がやってくるのだろうか。